右、斜め45度

右斜め45度は、「Done is better than perfect!」の日本語訳のつもり。進んでいれば良しとする精神を大事にしたい。

部下に会計を勉強しようとやる気にさせることができる!『「数字」が読めると年収がアップするって本当ですか?』

半分くらいまで読んだ時には、会計本のはずなのに、会計の話がほぼ出てこないのは何故だ?買う本を間違ったか?と思いました。正直にいうと、最後まで読んでも、会計の「知識」みたいなことはほぼ出てきません!

会計の問題ってそこじゃないです。会社員の殆どが、「自分と関係ない」と思って、勉強すらしようとしない(あるいは、上辺だけ、簿記の資格を取ったりする)ことが問題なのです。

自分の仕事の価値を知るには、大きな流れを知る必要があると思ってます。川の流れに例えると、まず、世界・日本の大きなお金の流れがあります。そこから、自分が所属する業界、自分の会社、自分の部、自分とお金が順ぐり流れてくるわけです。何処で、お金が流れにくくなっているのか、それを解消するにはどうしたら良いのかを考えるために、会計を勉強する意味はあると再確認しました。

つまり、自分の仕事、自分の周りのヒトの仕事をもっと好きになるために、会計を勉強するんです。この本は、会計のことを敢えて触れないことで、会計に一番大切なことに触れていると感じました。

以下、面白かった部分です。

車一台に対する利益はたくさんあっても、広告費にもたくさん回しているからなのよ。その分、売りやすくなるわけね。うちの場合は、広告費にかけていない分、売った人に還元するわけ。わかる?

歩合の割合がなぜ違うかについて、訪問販売型とマス広告利用型のビジネスモデルの違いから明快に書かれてます。
マス広告利用型は、早い話が、営業にそれほど大きなお金が流れないモデルな訳ですよね。その分、誰でもできるように設計されているわけだから、「一人で売りまくる」タイプより、「製造やマーケとうまくコミュニケーションして、安定した成績を作れる、自分みたいなタイプを量産するよう指導できる」タイプの方が重宝される、ひいては給料も上がるわけです。

G社は歩合が35%みたいですよ!
あー、あそこね。G社の商品売りやすいと思う?

同じ訪問販売型でも、歩合が違うのは、商品の特性によるわけですよね。売りにくい商品は、そりゃテクニックが多く必要だから、希少な人しかできないから歩合が高いわけです。

会社の利益に貢献すること、
もう一つが周りに感謝されること

のちに記載がありますが、損益分岐点を上回る売り上げを一人で作れないわけです。
だからこそ、個人としての売上アップだけではダメで、みんなの売上アップへの貢献も必要なわけです。精神論じゃなくて、数字の面から、周りに感謝されることが大事というメッセージが出てくるのが面白い。

どんな稼ぎ方をしたいかを知るには、収入・時間・人間関係の3つのバランスをどう取りたいかを考えるべき

自分がどんな稼ぎ方をしたいかももちろんだけど、事業としても「その商品は、ユーザをどんなふうに幸せにするのか?経費節約?時間節約?それとも人間関係が豊かになる?」と考えると、味わい深い。

例えば、Amazonは、徹底的に時間短縮を目指してるわけだ。
あれは素晴らしいことを疑う余地はない。でも、僕は、人間関係が豊かになるような仕組みを作りたいと思ってるから、街の本屋と連携しhontoを運営してる。これは、どんな稼ぎ方をしたいかという意思だ。

よし、来週、みんなにも、この本を勧めてみよう。