Nokiaの凋落は、まさにイノベーションのジレンマな気がします
この、利益額のシェアグラフは久々に衝撃的だった。
携帯電話で王者だったNokiaの凋落ったらないなぁと。
Nokiaの凋落は、イノベーションのジレンマの典型的な例な気がする。
NokiaのOSはシンビアンというもので、まだ大型のカラーディスプレーや第3世代携帯電話(3G)といった高速通信などの機能が使われていない98年に生まれた技術で作られていた。
例えば、タッチパネルへの対応、アプリ連携がうまくいかなかったようだ。
タッチパネルへの対応がうまくいかず苦しんだという。iPhoneが搭載し、アンドロイドが追随したタッチパネルを使った操作は、スマートフォンの標準ユーザーインターフェースとして浸透し始めていた。しかしこの技術をシンビアンで採り入れようとしても「使い勝手が悪いものしかできなかった」(同)。ノキア製の端末が搭載していたCPUのスペックが一昔前のもので、タッチパネルの操作に対応するには動作が遅かったからだ。
端末の中核部分はシンビアンでまかなえたが、地図やアプリケーションストア、開発ツールは弱かった。
とはいえ、中国をはじめとする新興国では、安価でそれほど性能の高くない端末が多く売れるため、Nokiaは高いシェアを獲得していた。中国でのシンビアンのシェアは76.9%(2010年第2四半期、英カナリス調べ)だったわけだ。
当然ながら、次世代OSの開発は進んでいたことだろう。
でも、社内では「現状の顧客がいるから平気じゃね?」「あまりコストを掛けると、現状の顧客へのコスト転嫁が多くなってしまうからなぁ」という、下手に稼げてるがゆえに現状の問題点・将来の課題を軽んじてしまったことにより、技術開発が遅延したと言えるだろう。緊急性は低いけど重要度が高い課題をついつい後回しにしてしまったツケなんだろうな。
ところが、、、、近年の急速な携帯電話からスマートフォンへのシフトにより、中国などの新興国でも携帯電話が売れなくなってしまった。これも、よく考えれば分かってたことだったわけよね。だってスマートフォンは、アメリカ・日本で流行ってたんだから。