オンリーワンより先にスタンダードを身につけましょう『一流の仕事人たちが大切にしている11のスタンダード』指南役
大好きな指南役の本。
- 作者: 指南役
- 出版社/メーカー: 実務教育出版
- 発売日: 2010/12/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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内容が薄いわけではないんだけど、今まで指南役の本を沢山読んでたので、言ってることが近い部分が多々あったため、40分くらいで読み終えた。
気に入った部分だけをピックアップして、コメントしたいと思う。
まず冒頭部分でやられた。
ティファニーのテーブルマナーという本はご存知だろうか。食卓における作法を、自社の上顧客向けにティファニーが編纂した冊子である。特筆すべきは、この本の最終ページ。締めくくりにこんな一文が添えられている。
「これで作法の心得がわかりましたから、作法を破ることができます」
基礎も身についてないのに、オリジナリティなんてない。「型を破る」 と 「型なし」 は違うのだ。
ある新人が社内の重要な仕事に抜擢されたとする。普通に考えれば、それは、その新人が優秀であるか、もしくは何か特別なコネを持っていたと推測されがちだ。でも、たぶんそれは違う。抜擢の理由の多くは、「その新人が、たまたまそこにいたから」である。
大事なのは、用事がなくても、つねに顔を見せておく。扉を開けっ放しにしておく。すると、いつか必ずビッグチャンスにめぐりあえる。
同じものを見聞きしていても、アンテナを立ててないと、聞こえない・見えないから不思議。実は、予兆はあったのに・・・ということは多々ある。
「あの、ホイチョイでスキー場や海の家はプロデュースしないんですか?」
「いやしくも、クリエイターを目指す人間の言葉とは思えないね。プロデュースって簡単にいうけど、僕は名義かしみたいなプロデュースは性に合わない。いやしくもクリエイターたるもの、名前を貸したり、設計図を描いたりだけで仕事を終えた気になるのはおかしいと思う。現地に何度も足を運び、それこそ、看板の文字一つにいたるまで自分で描いて、いろいろな角度から何度も見直して、これがベストと確認できるまでやって、初めて仕事が成立すると思う。要はクライアントだけじゃなく、お客さん(フィニッシャー)と直に接する姿勢が大事なんじゃないかな」
これは、まさに、事業を廻す立場になって実感している。お客さんと対峙したときのイメージまで本当に出来ているか? と、自問自答を繰り返している。コンサルの時は、考えが浅かったなと思わざるを得ない。
10分千円の法則というものがある。マッサージは60分6000円、床屋は40分4000円。ちょっといい店で食事したら2時間で12000円。そりゃ、3万円の鮨はうまい。でも鮨の適正価格は1万円台だと思っている。その値段でとびきりうまい鮨を握ってくれる店を僕は支持する。
適正価格という考えが面白い。
価格が安ければよいわけではない、持続的に良いものを出していくためには、それなりの価格を支払うという作り手へのリスペクトが必要。
欧米は、どんなにその人物が落ちこぼれようとも、過去の業績は過去の業績としてリスペクトしつづける。日本人は、少しでも斜陽になり始めると「終わった人」というレッテルを貼ってしまう。手塚治虫ですら、1970年代の劇画ブームの時は、時代遅れといわれたくらいだ。ブラックジャックはチャンピオンが用意した最後の花道だったとも言われる
日本人は薄情だなと感じることは多々ある。なぜ「終わった」と言いたがるんだろう。
これら全てに共通することは、「自分の回り全てに対する誠実さ」なのではないだろうか。