働き方全般を考え直す時期が来ているようだ『ワークシフト』リンダ・グラットン
とてつもなく影響を受けたゆえに、読んでから1ヶ月くらい感想を書けてなかったのですが。。
ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
- 作者: リンダ・グラットン,池村千秋
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2012/07/28
- メディア: ハードカバー
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一言で言うと、帯の表紙に書かれている言葉が全て。
2025年、私たちはどんなふうに働いているだろうか。
「漠然と迎える未来」には孤独で貧困な人生が待ち受け、「主体的に築く未来」には自由で創造的な人生がある。
この本の構成は実に見事です。
まず、未来を形作る5つの要因をあげ、その要因による「暗い未来」と「明るい未来」のそれぞれの具体的エピソードをあげ、明るい未来を築くための3つのシフトについて語ってます。
まず、このブログでは、未来を形作る5つの要因について、自分の未来において何が最も大きな影響を与えると思ったか?について意見を述べたいと思います。
- テクノロジーが飛躍的に発展する
- 世界の50億人がインターネットで結ばれる
- 地球上のいたるところで「クラウド」を利用できるようになる
- 生産性が向上し続ける
- ソーシャルな参加が活発になる
- 知識のデジタル化が進む
- メガ企業とミニ起業家が台頭する
- バーチャル空間で働き、「アバター」を利用することが当たり前になる
- 人工知能アシスタントが普及する
- テクノロジーが人間の労働者に取って代わる
身の回りを見ると、「テクノロジーとうまく付き合えてるヒト」と「テクノロジーとうまく付き合えず、前と変わらない生活をしているヒト」に二分されていることに気づきます。
この二つの人々の一番大きな違いは、「(自分にとって大事な)情報の取得スピード」と「情報の信頼性チェック能力」かなと思います。
前者は、自分にとって大事な情報を取得する仕組みを構築しています。RSSだったり、Twitterだったり。そして、情報を取得した後も、信頼性があるか?について、他の情報源を調べたり、元ネタを辿ったり、自然としています。
後者は、いまだにTVと友達を情報源としており、信頼性もいつもMAXのままです。
今後、世の中の動きが更に加速化してきたとき、情報量は圧倒的に大きくなるので、TVなどのマスメディアは、全ての分野を深くは報道できないので、「帯に短し、たすきに長し」な情報取得源になる可能性が高くなります。そうなったとき、この両者において「知っている情報の厚み」は圧倒的に違うものになると思います。
要因2:グローバル化の進展
- 24時間・週7日休まないグローバルな世界が出現した
- 新興国が台頭した
- 中国とインドの経済が目覚しく成長した
- 倹約型イノベーションの道が開けた
- 新たな人材輩出大国が登場しつつある
- 世界中で都市化が進行する
- バブルの形成と崩壊が繰り返される
- 世界の様々な地域に貧困層が出現する
以前勤めていたコンサルティングファームが東南アジア人を取り出したと聞いてますが、グローバル化は着実に進んでいるのでしょう。僕自身は、これまで、ある程度グローバルな波に飲まれやすいコンサルティングという技能(ロジックなどは世界共通)から、リアルとネットの融合という日本の地の利を生かしたビジネス構築という、グローバルな波から避ける方向にシフトしてきました。これからも、日本人として生まれたということを生かした職業(いわゆる、グローカル)にシフトしていくつもりなので、「怖い」もありますが「ワクワクする」のほうが大きい状況ですね。
もちろん、英語という大きな壁があることは認識してますが、「流暢にしゃべること」ではなく「話が通じること」レベルの英語であれば、ハードルは低いというのは知ってます。
グローバル化というのは、言語ではなく、スタンス・マインドを問われるものと思っているので。
要因3:人口構成の変化と長寿化
- Y世代の影響力が拡大する
- 寿命が長くなる
- ベビーブーム世代の一部が貧しい老後を迎える
- 国境を越えた移住が活発になる
要因4:社会の変化
- 家族のあり方が変わる
- 自分を見つめなおす人が増える
- 女性の力が強くなる
- バランス重視の生き方を選ぶ男性が増える
- 大企業や政府に対する不信感が強まる
- 幸福感が弱まる
- 余暇時間が増える
要因3と4をあわせてのコメントとしますが、強く不安を感じてます。社会構造が変わり、人々をセグメント化する粒度がどんどん小さくなっていると感じます。孤独を感じるというか。
自分のスタンスを明確にした上で、自分と同じようなヒトを見つけていく行動を増やしていく必要があります。去年は私塾に通ってましたが今年はそれも卒業したので、来年こそ、そのような活動を増やしていかないと、、、、とあせってますね。
要因5:エネルギー・環境問題の深刻化
要因5についてですが、正直まだ実感できていないです。確かに震災以降、街の明かりが弱まったりしましたが、それもすぐ馴れてしまったなと。エネルギー問題が進展する結果、いまほど、海外旅行などが一般的ではなくなるといわれてますが、そういったドラスティックな変化の例が身の回りに起きて初めて実感するのかも知れません。
総論を言うと、
- 要因1〜4は、社会を変える要素として実感している。
- 要因1、3、4は、自分にとって重要と思っている。要因2はあまり重要と思っていない。
- 要因1は意識的に様々なことに取り組んでいる。一方で要因3、4は具体的な行動をとったり取らなかったり。まだまだブラッシュアップが必要と思っている。
というところです。