インターネットが実店舗への送客ツールという考えはなくなる
いわゆる、「オンライン to オフライン(O2O)」という言葉が最近流行りました。昔でいう、クリック&モルタルですよね。これらは全て、「お店のために如何にインターネットで集客するか」という基本的な棲み分けの元でのモデルです。でも、その構造自体が変わりつつあるのかもしれないと思ってます。
ヒトがモノを買うまでの動作に立ち戻り、考えたいと思います。
まず、買うまでのステップは以下の3つに分かれます。
- その商品の存在を知る
- その商品の内容(価値)・値段・他のヒトの評判など詳しく知り、購入を決める
- 購入をする&手に入れる
インターネットが発達する過程において、GoogleやSNS等において「広告モデル」というのが主流になりました。
Googleで言えば、ある特定の検索ワードに対して広告を出すアドワーズですし、Facebookで言えばFacebookページなどですよね。でも、それは、結局、上記の最初のステップである「その商品の存在を知る」という部分でインターネットを使っているに過ぎません。
O2Oの成功事例としてあげられるのも、このタイプが多いです。
話題にはなれど、本当に、店舗に送客されているんでしょうか。
Googleのアドワーズの場合、インターネットでそのまま購入というパターンも多いので、なんとも言えませんが、少なくとも、Facebookページにいいね!された数と、実際の集客数に相関が高いとは思えません。いろいろな理由がありますが、一つには、クリックされるのは、ユーザが欲しいものではなく、欲しいということがステータスになるものだからです。
では、インターネットが他にどんな役割を担えるでしょうか。
第二ステップ「その商品の内容(価値)・値段・他のヒトの評判など詳しく知り、購入を決める」はどうでしょうか。価格Comなどは、この典型ですよね。レビューや、たくさんの店舗の情報を横並びに見せるというのは、実店舗だけでは得られない価値です。ただ、その商品を手にとって確かめてみるというステップが必要な商品は、どうしても実店舗での役割が必要です。
次に、第三ステップ「購入をする&手に入れる」についてです。これは、インターネットを巨大な倉庫へのアクセスと考えれば、大きな可能性があります。
実際に、アカチャンホンポでは、実店舗とかインターネット通販とかそういう概念でお客様と接してません。自宅配送のコンシェルジュが店にいるという概念らしいです。上記で言えば、実店舗が「その商品の存在を知る」「その商品の内容(価値)・値段・他のヒトの評判など詳しく知り、購入を決める」を担い、インターネットが「購入をする&手に入れる」を担うというわけです。
僕が携わってる書籍という商材も、手に取ってみるというのが非常に重要な商材です。また、利益率が低いので、バックエンドは集約し、コストダウンをしていくことが望ましい。
- 実店舗には、あくまでサンプルが置いてある(なので、在庫も少ない)
- 顧客は、実店舗で自分にあった本を知って購入を決断
- 購入は、レジで行うが、引当はセンター倉庫で、翌日自宅配送。
- その場で買うことも出来るが割高
というのが当たり前になってくる気がします。