スタートアップの企業の人数が4.7人に減ったらしい
ニューヨークタイムズの10月4日付けの記事で、「従業員を雇わないスタートアップ企業が増えている」という話があって、佐々木俊尚さんのメルマガで特集されてました。
面白い考察だったので、ちょっと抜粋しつつ、考えて見ますね。
43歳のマイク・ファーマー(Mike Farmer)が2004年に起業した時、彼が雇った従業員は10人でした。しかし今年、彼が興した3つ目のスタートアップは従業員はただひとり、つまり自分自身だけだそうです。パートタイムとして契約している外部の7人の開発者と協力し、内部には誰も雇わないという選択をしたのです。「これはエージェント経済へと向かっているということだ。大企業に勤めるのではなく、だれもがエージェントやサービスプロバイダーになるということ」
「世界は進化している。テレコミュニケーション(遠隔通信)が、テレカンパニー(遠隔企業)みたいなものに向かっている」そう話すファーマーが作っているのは、Leap2というモバイル検索サービス。まだ立ち上がったばかりですがすでに1万人のユーザーがいるそうです。この10年、スタートアップはどんどん小さくなってきています。1999年、新規に起業した会社は平均7.7人の従業員がいましたが、2011年にはこの数字が4.7人に減っています。これは人力に頼らずとも、企業が成長していけるということを示す予兆となっているのかもしれません。
これは、強烈です。
サーバを自前で持つのではなく、パブリッククラウドを利用するのと同じです。
また、アップルがいわゆる自分たちのコアコンピタンスとなるデザイン領域以外は全てアウトソーシングしているのと近しい動きです。
この背景には、大きくは以下の3つがあるかと思います。
- インターネットを含めた技術革新により、まるで同じ社内にいるかのように業務が繋がるようになったため、その会社が担うべき領域&自社でヒトを雇ってやるべき領域を狭めることができた。
- その会社が担うべき領域についても、パソコン・ソフトウェアの技術進化により、業務の自動化が行われ、「ヒトが携わらざるをえない領域が少なくなった。」
- どうしてもヒトを雇わなければならない場合でも、インターネットの発達、及び市場のグローバル化により、世界の優秀な人材が雇用対象となり、「ダメなヒトはドンドン切られ、優秀なヒトに置き換わっていき、業務の効率化が進んだ」
1つ目と2つ目は似てますが違います。
1つ目はそもそも自分たちの強みでないので他がやればよいという意味であり、2つ目は自社で持つべき領域だけども、それはヒトでやる必要ないというニュアンスです。
会社として一番インパクトが大きいのは1つ目だと思いますが、個人としては3つ目が一番深刻と思ってます。